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複雑なダンスを踊るために、必要な実験。

金曜日の仕事を終えた帰り道は、

ちょっと気晴らしが必要な気分だった。

 

私はライブ演奏を聴くのが好きで、

ノリの良いラテン系のなかでも

特にキューバ音楽が好きだ。

 

グーグルで調べてみると、

町の中心部から少し離れた店だが、

キューバ音楽ライブがあるらしい。

 

その瞬間、脳内でチャットが立ち上がる。

 

「楽しそう!行ってみようよ!」

「でも、バンドのレベル低いかも」

「男性からダンスに誘われないかも」

「一人で行くなんて寂しすぎるかも」

「そんな遠いとこまで行く価値ないかも」

かも、かも、かも、かも…

あっという間に、ネガティブ優勢になる。

 

「読みたい本もあるし、家で過ごすか」

そう結論付けようとしたとき、

ふと、その前週の出来事を思い出した。

 

とある友人の紹介で

初対面の人とブランチ予定だったのだけど、

前日に憂鬱になって断ろうかと考えたのだ。

 

でもなんとなく申し訳なくて会ってみたら、

とんでもなく話が盛り上がって、

何時間も夢中で色々な話をしつづけた。

 

「断らずに、会ってみて良かった!」と

心の底から思う出会いだった。

 

そういうわけで、

脳内チャットはネガティブ一色でも、

とりあえずライブに行ってみることにした。

 

案の定、会場まではかなり遠くて、

到着したのはバンドが登場する頃だった。

そんなに遠くまで行く価値があったか?

答えは、イエス。

 

キューバ人リーダーの打楽器と歌、

他のメンバーと息の合った演奏に、

楽しそうに踊るダンサーたち。

私も久しぶりに自分を解放して、

日が変わるまでずっと踊っていた。

 

「人生は『自分が一番望んでいること』と『一番怖がっていること』のあいだで踊るダンス」

と、誰かが言っていたけど、

本当にその通りだなと思う。

 

新しい友達が欲しいけど、

話が続かないのが怖くて断ろうか悩む。

 

踊りに行きたいのに、

誰にも誘ってもらえなかったら…と不安になる。

 

「夢」を語った次の瞬間に、

まだ時期尚早な理由を必死で説明している。

 

子どもは欲しいけど、

自由がなくなるのが怖い。

 

事業にイノベーションを起こしたいけど、

失敗して資金やメンツを失うのが怖い。

 

「あなたに好かれたい」という望みを伝えたいのに、

「私のことなんてどうでもいいんでしょ」と恐怖を伝えてしまう。

 

この複雑なダンスをどう踊るのか。

 

世の中を見渡すと、

【恐怖】を排除してリスクを取り続ける人もいれば

【望み】を忘れて静かな安定だけを求める人もいる。

 

私は前者を選ぶほどの度胸もないし、

後者を選ぶほど、人生を達観できてもいない。

 

だから、おそるおそるではあるけど、

いつもちょっと勇敢な「実験」をしている。

 

「会ってみたら、どうなるか」

「行ってみたら、どうなるか」

「やってみたら、どうなるか」

 

失敗しても構わない。

続けるつもりなんかなくてもいい。

ただ純粋な実験として、

気楽に【望み】を形にしてみよう。

 

意外な実験結果に導かれていく過程で、

この複雑で陳腐なダンスが

好きでたまらなくなっているはずだ。

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